PEOPLE

日本B-BOYシーン期待の星。世界へ羽ばたくTHE FLOORRIORZ

今年夏に行われたBattle Of The Year JAPAN 2012で見事優勝し世界大会への切符を手にし、更にはその世界戦で強豪を押しのけ見事準優勝を勝ち取ったTHE FLOORRIORZ。

世界の頂点まであと一歩となった若手B-BOY CREWの彼らの思いとは?そして今後の活動とは?今回はTHE FLOORRIORZのメンバーに迫る。

STAFF
本日はよろしくお願いします。まず初めにチーム結成のきっかけを教えて下さい。
TAISUKE
俺が集めました。元々同い年三人のKATSUYAとTOSHIKIとチームを組んでいて、他のメンバーは別でチームを組んでいてどっかのタイミングで一緒に出ようよっていう軽いノリから始まりました。それが一回目、二回目と一緒にやっていくうちに自分がちゃんとチームとして出ていきたいという話をしました。俺らはALL AREAにいて一番若い三人でALL AREA自体も年齢的に上の方だから年上の考え方とかも少し違うし、若い奴らは若い奴らでどんどん出た方が良いっていうのと、これからこいつらがどんどん上がってくると思っていたのでALL AREAのメンバーではなくて、これからグイグイきてるメンバーと一緒にやっていた方が自分達の成長にも繋がるし、今後の事も考えてっていう面で名前もちゃんとTHE FLOORRIORZに変えて2010年に結成しました。今年の1月くらいに話をして、それで本格的に活動し始めたのは2月くらいからでした。それまでは忘年会とかをやっている程度でした(笑)。
STEEZ
そうですね。Super Badっていうチームでちょこちょこバトルとか出てはいたのですが、本格的に世界に行こうって決めたのは今年からですね。
STAFF
THE FLOORRIORZの名前の由来は何ですか??
TAISUKE
俺がMARさんとかに相談して勝手に変えたんですけど、日本ってチームを受け継いで行くような名前がないんですよ。例えばROCK STEADYとかSkill Methodzとか、名前からかっこ良くてメンバーがその名前に合っているかっこよさを持っているチームってないと思います。名前はかっこいいんだけどそいつらに合ってないと意味ないし、名前負けしても意味ないから色々と話し合いながらTHE FLOORRIORZっていう名前になりました。ぶっちゃけ、THEは付けるか付けないかどっちでも良かったんですけど、ギャングの映画でThe Warriorsっていうのがあるんですよ。それが世界で始めに出たギャングスタームービーっていわれていて、Warriorsは戦士達って意味ですけど、”俺たちはフロアで戦うよ”という意味とその中にフロー、流れっていう意味も含んでいます。後は、みんなスペルをよく間違えるんですが、スペルもHIPHOPをリスペクトした上でAfrika Bambaataaのようにダブルで文字を使ったりとそういった部分も取り入れた上で床で戦う戦士達っていう意味で付けました。
STAFF
THE FLOORRIORZとしてBattle of the year に出て日本、世界と戦ってみてどう思いましたか?
WATA
まず個人的にはBOTY JAPANの方がつらく感じました。色々と大変だったなというイメージがあって逆に世界に行ってからは俺らがやれるっていう自分達の可能性も感じたし、感じることが多かったので、ファイナルは楽しかった印象ですね。
STEEZ
BOTYに出場すること自体初で、大きい舞台でルーティンを踊るのも初めてのメンバーがほとんどだったし、チームとして成熟しきってない部分も沢山あって準備不足のまま無理矢理合わせて行ったところがあったので、JAPANは精神的にも辛かったですね。それで、ある程度出来上がった状態のものにプラスしてファイナルに行ったので気持ち的に少し楽だったこともあり、純粋に楽しめたというのはあるかもしれないですね。
TOSHIKI SKI
自分はBOTY JAPANは出ていないのですがファイナルは楽しかったし、”このチームで世界と全然戦えるんだ”と、感じましたね。
TAISUKE
みんなが言った通り、BOTY JAPANの方が大変で練習も誰かがいないという状況が結構あったりして思ったより作れる時間が少なくて、周りには本当にいけるのかよって思っているヤツもいたとは思うんですけど、逆に自分達の強みっていうのを大事にして挑めたような気がするんですよ。自分達のやりたい事をやろうという気持ちをもって、ショーもルーティンも俺らにしか出来ない事を考えて作りました。他のチームの方がルーティンがすごくて延長でルーティンをしてきたとしても俺らのスタイルは違くて、逆に延長で俺らがルーティンをやったら全然かっこ良くないと思うんですよ。そこは男でありB-BOYであり戦士だから一人一人で戦おうみたいな気持ちもあります。最後はやっぱり気持ちの問題だったと思うんですよね。みんなBOTY JAPANを獲りたいっていう気持ちがあって、個々でも頑張っていたので自分達の強みをうまく出す事が出来たのかなと思います。だからBOTY JAPANで勝つのは難しいし、チーム歴も浅いのに勝てたので、そこで実感したと思うんですよ。コレでいけるんだって。自分的には逆にコレじゃなきゃ世界では勝てないと思い、JAPANでそれを実感したからこそファイナルでは楽しめたんだと思います。だからBOTY JAPANはみんなにとって自分達のそういう考えが通用するかしないかという一つの挑戦だったと思いますね。BOTY JAPANで優勝して、自分達のスタイルが通用したからこそ世界が楽に挑めたし、決勝であたったVAGABONDSも次会う時は勝てるかわからないって言っていたらしく、実際優勝しまくっているあいつらがそんなこと中々言わないと思うんですよね。むしろ初出場で初めて当たる俺らをなめまくっていたはずなのにジャッジとかにも聞いたりすると1ポイント差だったり、接戦だったというのを聞いたりして、逆に負けて良かったねって言うのをメンバー全員思っています。悔しいけどこれで勝ってたら次どうなっていたか分からないし、負けたから次があるんだし、負けた事に対してプラスにしていこうっていう。なのでこれから足りない部分を勉強しに行ったという感じです。
STAFF
本番前にどのくらい練習しましたか?
TAISUKE
基本は週二回でした。
本番が近くなって来たら、ほぼ毎日出来るだけやろうっていう感じでした。
STAFF
そうなんですね。では、今後のチームとしての目標や活動予定は何かありますか?
TAISUKE
メンバーの中には一人一人仕事している人だったり学校の先生している人もいたりバイトしたりしている人もいます。世間では、最近ダンスダンスと騒がれていますが、もっとダンスで稼げるようにしたいっていうのが俺だったりメディアに出ている人達が思っている事だと思います。間違った出方をしてる奴らがすごく多いと思うのですが、そこも変えていかないといけないし、その為には俺らも、もっともっと練習して結果を残していかないといけないと思います。他のB-BOYにはないものを俺らは持っているし、いってしまえばBOTY JAPANとかでもみんなROCKみたいな曲だったり、色々と使っていく中で、俺らはしっかりとB-BOYの曲を使って予選を通って優勝したっていう事自体が、日本のB-BOYシーンにおいてページを塗り替えた瞬間だったと思います。俺らが目指しているのは日本一ではないし、日本一はあくまで通過点でどんどん世界に出て行きながらも、もっとチームで一緒にいれる時間を増やしたい気持ちはありますね。その為にはどうするのかっていう事を考えたらみんなでバトルに出るだけではなくて普段の生活から一緒にいれるような環境を作るっていうのは一番重要だと思うし、来年はそういう事をやりながらプラスアルファとして、バトルを勝ち取っていくっていくことですね。みんなバラバラな仕事を持っていたり、環境がそれぞれ違う中でも、チームとして第一は全員一緒にいるっていう事です。誰も離れないでやり続けことですね。
STAFF
ありがとうございます。ちなみに、最近気になる B-BOYはいますか?
一同
いないよね。。。
WATA
俺はこのチームの中にいます。この三人 (TAISUKE,TOSHIKI,KATSUYA) が今後どうなって行くのかという。
TAISUKE
実際うまいと思うヤツはいっぱいいるけどチェックしたりはしないですね。
なんかざっくり動画をみてこれヤバいよねとかって話はしたりしますけどね。だからといってどれがヤバいのって言って検索したりする訳でもないです。
今後のシーンを考えると俺とかTOSHIKI、KATSUYAとかはまだシーンを作っていく人間ではないと思います。
注目すべきは、俺らでは無く、他のメンバーだと思うんですよ。俺らはまだまだみて勉強する側なので。

TAISUKE
俺、TOSHIKI、KATSUYAはBOTYに何回もいって会場の雰囲気等も分かっているのでチームになると引っ張っていかなくちゃいけないかもしれないけど、他の5人は初めてああいう舞台に立って自分の中で色々あると思うんですよね。今のうちにやらないとBOTYのあの感覚を忘れちゃうのですごい練習してると思います。そういうのも俺らとはまた別にこの5人は持っているんですよね。その分、ここからどうなるのかっていう期待もすごいありますよね。
STAFF
なるほど。本日は長い間ありがとうございます。今後も頑張って下さい。