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JAY-Z、Nipsey Hustleのミックステープを100万円分お買い上げ

米経済誌フォーブスによる恒例のヒップホップ長者番付「Cash King List」の2013年版で、年間4300万ドル(およそ42.4億円)を稼ぎだしたとして2位に選ばれた大御所ラッパーのジェイ・Z(Jay Z)が、先日発表されたニプシー・ハッスル(Nipsey Hu$$le)のミックステープに1万ドル、およそ98万円を支払って購入していたことが明らかになった。

ニプシー・ハッスルは、米西海岸の期待の新進ラッパーとして注目を集めるも、Epic Recordsからリリース予定だったメジャー・デビュー作は延期の末に発売に至らず、その後Epicを辞め、ミックステープを中心に活動している。そのニプシーが、今月8日に最新ミックステープ『Crenshaw』を発表。リック・ロス(Rick Ross)、ナインス・ワンダー(9th Wonder)、ドム・ケネディ(Dom Kennedy)、ジェイムス・フォントルロイ(James Fauntleroy)、Z-Ro、スリム・サグ(Slim Thug)、ティーフライ(TeeFLii)などが参加した強力な内容だ。この『Crenshaw』は、ミックステープということで基本的には無料で配信されているが、ニプシーはサインとナンバー入りCDとして有料販売も行った。1枚につき100ドル(およそ9800円)というかなり高い価格設定だが、なんとこれをジェイ・Zが100枚購入したという。

ニプシーはこの経緯について、「最初に、尊敬するヒップホップ・ジャーナリストからTwitterでDMが届いたんだ、『ホヴ(ジェイ・Zのこと)が君のムーヴメントをリスペクトしてるよ』って。それからちょっとして、俺のチーム宛にEメールが届いたんだよ。『ジェイ・Zに代わって(ジェイ・Zが設立した)Roc Nationが100枚買いたい。代金は誰に支払えばいい? いつ届くだろうか?』ってね。そして彼らは1万ドル払ってくれて、100枚のCDを送ったよ。ジェイと話す機会はなかったけど、彼が俺の活動に敬意を示しているって彼の回りの人間が教えてくれた。恐縮したね。うまくいくだろうとは踏んでいたけど、CD販売はリスクがある。でも最終的にうまくいったね」と説明している。また、100ドルという価格については、「プラスティック・ケースとかポリウレタンのディスクの価格とかじゃなく……革命の価格だ! 俺たちを騙し、魂のない製品を生み出す音楽業界に対する反乱。その価格だ」と語っている。この1枚100ドルするCDは、オンライン・ストアとLAのポップアップ・ショップを通し、24時間で1000枚も売れたとか。現在も、iamproud2pay.comで購入することができる。

ジェイ・Zが100枚も購入した意図については詳しく明らかになっていないが、 ジェイ・Zがニプシー・ハッスルに注目していることは確かだと考えられる。なおニプシーは、リック・ロス率いるMaybach Music Groupとの契約が噂されたことがあり、昨年にはMMGのコンピレーション『Self Made, Vol. 2』にも参加。しかし12月には、契約先の候補として有力としつつも明言を避けていた。

元記事 : bmr 配信日時 : 2013-10-11 19:12