歌詞の解説などが詳細にポップアップする機能で有名なヒップホップの歌詞サイト「ラップ・ジーニアス」が一時的にグーグルの検索からブロックされていたのが、ラップ・ジーニアスとグーグルの間で和解が成立して解除されたという。
問題となったのはラップ・ジーニアスがソーシャル・メディアのユーザーにラップ・ジーニアスへのリンクをブログ中に貼ってもらう見返りにそのユーザーをサイトで露出させていたこと。グーグルの規定ではリンクはコンテンツの内容に呼応したものでなければならなかったところ、サイトの巨大化とともにリンクとブロガーのヒット数の確保が無秩序にバーターされるようになっていたのが問題視されたという。
その後、グーグルからの勧告に従ってリンクをすべて見直し、健全化したことでグーグル検索のブロックも解除され、検索結果上位への復帰を果たしたというが、ラップ・ジーニアスでは次のような声明を発表し、グーグルの対応への感謝を表明している。
「もとの状態に戻るまでに数日はかかったけど、ノーマルにまた戻りました! まずなによりもグーグルに対して、公平で透明性のある対応をしてもらい、また検索結果に戻してもらったことについて大感謝です。ぼくたちは一線を踏み越えてしまっていたし、ペナルティを受けて当然だったのです」
その後、さまざまなウェブツールを駆使してサイトを健全化したことを詳細にラップ・ジーニアスでは説明しているが、最後は「グーグルとぼくたちのサイトのファンのみなさんに:本当にバカでごめんなさい。無関係かつ不自然なリンク貼りに手を出したことを深く反省しています」と締め括っている。
ラップ・ジーニアスは2009年に立ち上げられ、ユーザーがアーティストの歌詞だけでなく、歌詞についての注釈や解説まで提供するサイトとして高い人気を誇っていて、音楽ブロガーが解説を提供してはリンクをブログに張ることでサイトの成長が担われてきていた。昨年の段階で、無許可で歌詞をネットで公開している5大サイトとして著作権法にからんで標的ともされていたが、その後ソニー・ミュージックの著作権管理部門との和解に至っている。また、ラップ・ジーニアスではNASやウータン・クランのRZAなどもユーザー登録していて、自身のリリックを解説していることでも知られている。
元記事 : RO69 配信日時 : 2014.01.07