全国各地から日本が世界に誇る10代ダンサーが集結するダンスの学園祭 TEENS DANCE@PIECEが、今年も10月18日に新宿東放学園で開催された。豪華にも映画専門学校と東放学園アトリエクマノの2会場を貸し切りで開催されたこの日、ショーケース、バトル、コンテストと、この日限りの至極の面子が集まったイベントは、まさに学園祭という名に相応しい一日であった。
映画専門学校で行われたのは、TEENS DANCE@PIECE CONTEST U−12部門とU−19部門。エボリューション ネアンデルタール人の力強いムーヴからSTARTした本コンテスト。総勢40チームがHIPHOP、LOCK、POP、JAZZ等、それぞれのチームが自身のスタイルをレペゼンし、この日にかけてきたであろうステージングを見せてくれた。途中High School SHOWCASEとして、深沢高等学校、百合丘高等学校、VAW栄光ハイスクールの各高校も高校ダンスシーンの賑わいをMC YASのインタビューと共に大いに見せてくれた。U-12では特別賞にクールなHIPHOPを魅せてくれたeyesblack、3位はJAZZ HIPHOPでかましてくれたカメレオン、2位には女の子2人で洗練されたFREESTYLEショーを魅せてくれたAnビnA、そして見事優勝を勝ち取ったのは女の子6人組のHIPHOPチーム どこまでもパワフルでエネルギッシュなショーを魅せてくれた Double+Luckであった。U-19では北海道からも本コンテストに参加してくれたチームもいた中、特別賞にソロで出演してくれたAKOと、2人組HIPHOPチームのPlush。3位には女性4人でSEXYなHIPHOPを魅せたKikiRara、2位には対象的な女性2人で独自の世界感を織りなしてくれたDeep luster、そして見事優勝を勝ち取ったのは、キレキレのムーヴをその遊び心の中で表現し尽くしていた男性2人組 HIPHOPチーム X-RISEだった。
DJ TIME後はいよいよTEENS DANCE@PIECE本編のスタート。福島からはるばるやって来てくれたのは、EXILEでお馴染みのLDH主催ダンスコンテストDANCE CUPで、今年見事優勝を掴みとったプリンセス。
その年齢の内の、どこにその魅力を収めているか不思議にならない方がおかしい程のチャーミングさとSEXYさで始まりを伝えてくれた。続くGUESTは前半の部で見事優勝を飾ったU-12のチャンピオン Double+Luck。コンテスト色の照明から変わったド派手な照明がなおさらにショーを引き立てる。そののびのびとした姿と笑顔で会場を惹きつける。続くU-19の優勝者 X-RISEは予選でも発揮したそのヤンチャなムーヴを遺憾なく発揮。ライフスタイルがそのままSHOWCASEに行かされている見事なダンスを披露してくれた。
その後すぐさま行われたのはCREW BATTLE SEMI FINAL。
この日朝から別館のアトリエクマノで行われていたCREW BATTLEの予選から勝ち残ったのは、
KAZANE、GEN ROC、SANTA、yu-ki☆.、MIYUの大人と肩を並べるティーンズバトラー5人からなるドリームチーム Litmus。
様々なカラーが揃ったAir Colors Crew、今キッズバトルで頭角を現してきている3人からなるAradia。
そして急遽、当日参加から勝ち上がってきたパンゲアの4チームだった。
SEMI FINAL1試合目はパンゲア vs Aradia。直前にU-19コンテストの優勝者としてショーを披露したX-RISEをメンバーに含むパンゲアは、ずっと踊りっぱなしにもかかわらず疲れを見せないパワフルかつ遊び心あるムーヴで会場を盛り上げる。Aradiaはその小さな容姿とは裏腹なダイナミックかつ繊細なムーヴで応戦。この戦いは延長戦ののちAradiaが決勝進出を決めた。
SEMI FINAL2試合目はLtimus vs Air Colors Crew。両チームのスキルすきるの高さに圧巻されつつもバラエティ豊かなルーティーンを見せつけたLtimusに軍配が上がった。
そして決勝戦。Ringo Winbeeの繊細なPOP、Я!∀とあげはのパワフルなHIPHOPを武器に立ち向かうAradia。
10代ラストイヤーのメンバーがいるLitmus。
両チームとも優勝したいという気持ちが溢れ出し、気持ちの乗ったムーヴを10分間のバトル時間に込めた。
その決勝戦を見事制し、10代のBEST BATTLE CREWの称号を手にしたのは、若くして海外のバトルなどでも活躍を見せるドリームチーム Litmusであった。
続くゲストショーでは、まさに世界に先駆ける日本ダンスチームのショーケース。
世界に誇ると言っても過言ではない10代ダンサーが続々と登場。先ず登場したのは黒いTシャツの衣装に身を包んだ群馬県立安中総合学園高校ダンス部のTOP ROBBERS。重厚なサウンドと共に、激しく目にも追いつけぬ速さのムーヴでいきなり会場をロックオン。その圧倒的人数と技術により繰り広げられる完璧なフォーメーションと息のぴったりなムーヴに誰もが釘付け。ラストまでまさに全力といったパフォーマンスに会場は拍手に包まれた。次は2年連続で
あの両国国技館 DANCE@LIVE JAPAN FINALでのショーケース経験を持つFORCE ELEMENTS。その3人の協調性から生まれるまさに音が見えるようなHITとそれを生かす新作は、彼らにしか生み出せないであろうショーケースを魅せてくれた。それ受けて一転、次に登場してくれたPRODUCTは過激なマスク姿で登場し会場中の雰囲気を一変。客席を威嚇するかのような激しい衣装に合った踊りを披露。力を抜いたかと思えば激しいムーヴが瞬時に飛び交うその緩急の鋭さに観客は驚きを隠せないばかりでいた。その後クールなダブステップで登場したのは一時代を築き上げ、さらに進化の過程にあり続けるONPARADE。急激なPOPから始まり、かと思えばWAACK、HIPHOPへとナチュラルにジャンル変更をしていくその様は、正にオールジャンルチームと言えよう。続いて出てきのは、行進入場をするだけで、会場を沸かす所から始まったBEAT SOLDIER。圧倒的技術力と総合力に定評のある彼らの、いつもの唖然とするムーヴから途中、コミカルなダンスとテンション感でオーディエンスを笑顔にしていく。メンバーSORAのセクシーポーズも飛び出し会場のボルテージはMAXへ。ライブ感あり、今の10代のフリースタイルチームとして、代表うってつけのダンスを披露してくれた。その後出演してくれたのはIBUKIとYumekiからなるBadQueen。その名を世界に轟かすチームの出場で曲が鳴るだけで、歓声があがる。WAACKを主体としながらも、どこまでもその枠組みを越えていこうとする意志を感じるショーケース。その2人のシンクロした音ハメに、会場の誰もが釘付けになっていた。ラストはBadQueenだからこそ出来るであろう少しのズレもないダンスを披露。拍手喝采でバトンを繋げる。
続いて登場してくれたのは M.A-1。Dopeな曲で雰囲気を一気に持って行き、そのまま深いムーヴで誰もが固唾を飲む。抜きと勢いの緩急のバランスが絶妙な上、それを生かすフットワークもさすがの一言。今年度 ATTACK 覇者の貫禄を存分に魅せてくれた。そしてこの日、大トリに登場してくれたのは、MIYU,SANTA,ERIKA、KAZANE、SAKIと、誰もが名を知っているハウサーの結晶体 Stepperz Delight。正にトリにふさわしい、雰囲気だ。気持ちの良い4つ打ちで足音の揃ったフットワークで開始一秒で会場を虜にする。人はここまでリズミカルに足を早く動かせるのかと言わせんばかりの数々のムーヴに、オーディエンスは只々圧倒されるしかされなかった。最後は観客に背を向け両手を高く上げまさにトリに相応しいショーを披露してくれた。
日本の10代ダンスシーンの全てを凝縮した内容となったTEENS DANCE@PIECE 2015。
来年の開催が楽しみであると同時に、年末12月27日のDANCE@PIECEにも期待が高まる。
【U-12 CONTEST】
【U-19 CONTEST】
【BATTLE PARK】
【CREW BATTLE】