今年デビュー20周年を迎え、ついに久々に本格的に再始動することが明らかになったグラミー授賞ヒップホップ・デュオ、アウトキャスト(Outkast)だが、アウトキャストとしての新作はしばらく待つことになりそうだ。
アウトキャストは、最優秀アルバム賞などグラミーの栄冠に6度輝き、ジャンルの枠を超えて人気を博すヒップホップ・デュオ。グループとしては実に7年以上も沈黙したままとなっていたが、4月の野外大型音楽フェス〈Coachella Valley Music and Arts Festival〉へのヘッドライナー出演をはじめとして、この春から夏にかけて世界各国の音楽フェスを中心に40公演以上でパフォーマンスをする予定であることが発表され、2014年についに再始動することが明らかになっている。
アンドレ3000(Andre 3000)、ビッグ・ボーイは個々にソロ活動を続けていたものの、アウトキャストとしては映画のサウンドトラックとして発表された2006年の『Idlewild』以来リリースが途絶えているため、この再始動にあたってアウトキャスト新作への期待も高まっているところ。先日は、以前にアウトキャストのマネジメントを担当したこともあるクイーン・ラティファ(Queen Latifah)がラジオ番組で「彼らはニュー・アルバムの制作に取りかかるところ」と発言したと報じられていたが、この報道をラティファ自身が否定するひと幕もあったが、やはりアウトキャストの新作のニュースを聞くにはしばらく時間がかかりそうだ。
アウトキャストのDJやプロデュースを務めるミスター・DJ(Mr. DJ)がRevolt TVに語ったところによると、彼らのホームであるStankonia Studiosでアンドレ3000とビッグ・ボーイがレコーディングをしていることからアウトキャスト新作の噂も出ていたが、これはそれぞれのソロ新作のためのレコーディングなのだという。ミスター・DJは、アンドレ3000の久々のソロ新作は今年出るのではないかと語っているようだ。そしてアウトキャストのアルバム制作は、40ヶ所以上のフェス出演とそれぞれのソロ作をリリースした後になるのではないかとコメント。「ツアーを通して、やる気が増し、友情を深めることで、すべてうまくいくんじゃないかな。そうすればアウトキャストのアルバムに取りかかるだろう」と彼は語っている。
一方で、Revolt TVによれば今年はアウトキャスト以外のダンジョン・ファミリー(Dungeon Family)のメンバーも活発に動くという。アウトキャストなどのプロデュースやTLCの名曲“Waterfalls”などを手がけたことで知られるプロデューサー・チームのオーガナイズド・ノイズ(Organized Noize)は、インスト作品になるという新作や、本の出版を検討。そのオーガナイズド・ノイズのメンバーであるスリーピー・ブラウン(Sleepy Brown)のソロ新作も準備中だとか。また以前に明らかになっていたように、フューチャー(Future)の新作『Honest』にはアンドレ3000とのコラボ曲が収録される予定だ。スリーピー・ブラウンは「ファミリー全員が今年をビッグ・イヤーにするよ」と語っており、ダンジョン・ファミリー全体の活気がアウトキャスト新作に結びつくことを期待したいところ。なお、2010年にはダンジョン・ファミリーの新作制作が動いているとビッグ・ボーイが語ったこともある。
元記事 : bmr 配信日時 : 2014-01-22 21:40