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プリンスがワーナーと再契約、『パープルレイン』30周年記念盤に新作もワーナーから発売

過去に、アルバム6枚ぶんの長期契約を交わすも、関係の悪化により、公の場で自分の頬に「Slave」(奴隷)とペイントしたり、発音できないアーティスト名に改名するなど対立したことでも知られるプリンス(Prince)とWarner Bros. Recordsが和解。今年で30周年を迎える名作『Purple Rain』の再リリースなどに加え、注目のニュー・アルバムもWarner Bros.からリリースされることが発表された。

プリンスは、そのデビューからWarner Bros.に在籍し、『Purple Rain』、『1999』などの大ヒット作を生み出してきた。しかし、発売タイミングや制作のクリエイティブ・コントロール、マスター音源の権利などを巡って徐々にWarner Bros.との関係が悪化。90年代には自らを「レーベルの奴隷」と称し、契約消化のためにリリースを乱発、プリンスというアーティスト名を捨てて、「元プリンス」(The Artist Formerly Known As Prince)となるなど対立姿勢を見せ、1999年に未発表曲集『The Vault: Old Friends 4 Sale』を最後に発表して契約を解消。以降は自身のレーベルを中心に、メジャー・レーベルとは作品ごとにワンショットの契約を交わすという付き合い方で活動していた。

しかし、そのプリンスがWarner Bros.とジョイント・ベンチャー契約を結んだことが発表された。この新たな契約の中では、今年で30周年を迎える映画/アルバム『Purple Rain』が、リマスター版デラックス・エディションとして再リリースされる予定が明かされたほか、ニュー・アルバムもこのパートナーシップで発売されると発表された。新作についての具体的な説明はないが、以前に年内発売が発表されている『Plectrum Electum』のことを指すと思われる。また、この発表に合わせてバラードの新曲“The Breakdown”のデジタル配信がスタートした。

プリンスは今月上旬にNPG Music Publishingという音楽出版社を新たに立ち上げ、自身の音楽使用の管理もコントロールするようになったが、このWarner Bros.との契約では、プリンスがマスター音源を所有することになった過去のカタログをWarner Bros.が取り扱い、「長らく待たれていた未発表曲のリリース」も可能になるとのことで、その第一弾が『Purple Rain』の30周年記念デラックス・エディションになる見込み。さらに他にも同様のプロジェクトが進行中のようだ。合意に至った金額は明かされていない。

プリンスは昨年頃から新曲を精力的に発表しており、ミュージック・ビデオも作成された“Breakfast Can Wait”や、レデシー(Ledesi)をゲストに迎えた“Ain’t Gonna Miss U When Ur Gone”、女性3人組の新バンド、サード・アイ・ガール(3rd Eye Girl)との再演バージョンとなる“Extraloveavle Reloaded”や新曲“FixUrLifeUp”などを続々とリリース。今年2月3日、プリンスがサード・アイ・ガールと共に発表したロックな新曲“PretzelBodyLogic”と共に、正式にニュー・アルバム『PlectrumElectum』が2014年にリリース予定であることが発表されたほか、プリンスがゲスト出演した人気TVドラマ『New Girl / ダサかわ女子と三銃士』の劇中で主演女優のズーイー・デシャネルと披露された“FallInLove2Nite”も先月リリースされた。なお“FallInLove2Nite”は、Epic RecordsのトップであるLA・リード(L.A. Reid)の協力でEpicからリリースされていた。

元記事 : bmr 配信日時 : 2014-04-21 23:53