マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)と数々の名作を生んだことでも知られる音楽界の巨匠クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)が、マイケル・ジャクソンの遺産管財団体であるマイケル・ジャクソン・エステートらに対し、最低でも1000万ドル(およそ9.7億円)もの損害賠償を請求する訴訟を起こしていることが明らかになった。
『Off The Wall』、『Thriller』、『Bad』などを共に生み出し、マイケル・ジャクソンを世界的スターに導いた伝説的プロデューサー、クインシー・ジョーンズ。その彼が、マイケル・ジャクソン・エステートと、マイケルが所属していたSony Music Entertainmentを相手に訴訟を起こしているという。AP通信の報道によると、米時間で10月25日金曜に米ロサンゼルス郡上級裁判所に訴状が提出され、映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』とそのサウンドトラック、シルク・ドゥ・ソレイユによるショウ〈Michael Jackson THE IMMORTAL World Tour〉とそのサウンドトラックや、『Bad』の25周年記念盤で使われた再編集楽曲における著作権使用料やプロデュース料の支払いをマイケル・ジャクソン・エステートとSonyが拒否しているとジョーンズ側は主張。また『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』で使われた音楽におけるプロデューサー・クレジットも与えられるべきだとしている。これらに使われた楽曲は、オリジナルはクインシーのプロデュースだが、大半はリミックスやリエディットが施された形で使用されていた。ロイター通信によれば、エステートとSony、双方に対して最低1000万ドルずつ、計2000万ドル(およそ19億円)以上の損害賠償を求めているとのこと。
エステート側の弁護士は、速報を出したゴシップサイトのTMZに対し、「クインシー・ジョーンズが、マイケルの遺産から金目当てで訴訟を起こしたと知って驚いています。我々の知るかぎり、ジョーンズ氏のマイケルとの作品に対しては、おおよそ35年に渡って適切にお支払いしてきたのですが」とのエステート側のコメントを発表している。Sony側からはまだコメントはない。なお米Forbes誌が先日発表した、2012年6月から今年3月にかけての1年間の収入における著名な故人の長者番付によれば、マイケル・ジャクソンはこの1年間でおよそ1億6000万ドル(およそ155億円)稼ぎだし、2位のエルヴィス・プレスリーに3倍近い差をつけて1位になっていた。
元記事 : bmr 配信日時 : 2013-10-26 23:48