2013年10月12日(土)福岡市博多区の櫛田神社にて、世界最高峰の1on1ブレイクダンス・バトルRed Bull BC Oneのアジア予選、Red Bull BC OneAsia Pacific Finals日本で初開催された。約1,000人の観客が見守る中、アジア・オセアニア11カ国の代表B-BOYたち16名がトーナメント戦で対戦。日本からはISSEI、TAISUKE、NORI の3名が出場。
日本勢全員が1回戦を突破し、2回戦の第二試合でまずISSEIがVERO(韓国)と対戦。
地元福岡の応援団から大声援が送られ、今年に入って1on1のワールドクラスの大会で立て続けに優勝している世界トップクラスの技術とそれを支えるスタミナ、そして見る者を圧倒するパワームーブで会場を大いに沸かしたISSEIの勝利かと思われたが、B-Boyシーンのレジェンドで構成されるジャッジによって選ばれたのはVERO。
そして準々決勝の組み合わせは、SHORTY FORCE対VERO、TAISUKE対NORIの同国対決となり、決勝戦は日韓戦となることが決定。その結果、決勝戦の組み合わせは、2012年のアジア代表を退けたVERO対チームメイトに勝利したNORIの組み合わせに。
互いに闘争心をむき出しにし、にらみ合いからスタートした最終戦は、NORIが先攻で飛び出し、DJ Mar Skiの紡ぎだすビートと完璧にシンクロされたムーブを披露。対するVEROは、一瞬戦意を喪失したかの様に見えたが、次のムーブで立て直し、両者一進一退の攻防が繰り広げられた。結果、審判の心を掴んだのは、揺るぎない勝利への気持ちを持ち続けたNORIが11月30日(土)にソウルで開催予定のWorld Finalの出場権を獲得した。
NORI
「本調子じゃなかったのですが、バトルは相手を倒すという気持ち次第だと思っているので、単なる動きの勝負では無く、どれだけ気持ちを入れた動きを出せるかだと思います。自分が今回証明したかったのは、経験の長さではなく、自分のように遅くからスタートしても、様々な経験を積むことで勝つことができるという事です。11月30日のワールドファイナルでもう一度それを証明したいと思います。どうもありがとうございました」
NORIは、2011年にRed Bull BC One Japan Cypherで優勝してアジア予選に初挑戦するも、練習中に怪我をしてアジア予選で戦えず、B-Boy世界一の夢を目指して再びJapan Cypherに挑戦。その決勝戦では本人曰く慢心から敗れ、再挑戦の為に1 年間準備を行いました。今年8月に実施したRed Bull Japan Cypherで、全戦を不利と言われる先攻で仕掛け「それで負けたら仕方ない」と強い気持ちで立ち向かい、再びアジアへの挑戦権を獲得して今大会に出場したとのこと。
ジャッジを務めたアメリカ出身のPoe One(ポーワン)は、「大変すばらしいイベントだった。決勝は本当に僅差のバトルだった。僕はジャッジをするときラウンドごとにジャッジするけど、ラウンド1は圧倒的にNORIだった。ラウンド2はNORIが少し疲れていてVERO が有利だったが、NORI のほうがバリエーション豊富で、ほんのわずかな差でNORI、最後のラウンド3はNORI がスタミナ切れしていたのでVERO。2-1 でNORIだったけど本当にラウンド2がわずかな差だったので、どっちに転んでもおかしくなかった。NORI が優勝できた理由は、彼が一番ハングリーだったからだと思う。両者も最初から最後までくずれることなくコンスタントなバトルしていたが、NORI のほうが違うムーブを必ず入れてきていたし、気合で勝っていた。彼は相手が誰であろうと、目をしっかり見て、常にバトルモード全開で戦っていた」とコメント。
Battle Tournament
BEST8
SLOWZ vs SHORTY FORCE
AKORN vs CHENO
ISSEI vs CHUAN
VERO vs SETTE
TAISUKE vs LEONARD
DRUNK vs FREE NAI
KHENOBU vs NORI
ALLEN ANAS vs KILL
BEST4
SHORTY FORCE vs CHENO
ISSEI vs VERO
TAISUKE vs FREE NAI
NORI vs KILL
準決勝
SHORTY FORCE vs VERO
TAISUKE vs NORI
決勝
VERO vs NORI